初きりたんぽ

昨日は、大雨の中、根津の東北料理の店に行ってきた。

とあるマイミクさんが開催した「きりたんぽ会」に参加したのだけど、15人くらいの参加者のうち、知っている人は2人だけだった。知らない人ばかり。でも、美味しい料理と酒を呑むうち、だんだんと打ち解けて、話ができるようになった。近頃あまり出会わないタイプの人が多く、新鮮で面白かった。年代が近いのも、よかった。

きりたんぽ鍋の前に、何品か料理が出たのだけど、やはり一番印象的だったのは「はたはたの塩焼き」だった。ぱんぱんにふくれた腹を破ると、中からビーズ玉ほどの黄色い魚卵がむにゅ〜と大量に出てくる。

あまり火を通しすぎると焦げてしまうらしく、半生状になっている。卵を覆う透明の膜がぬるりとした食感を生み出し、醤油をかけて食べると......「卵かけご飯」のような味。

「これはきっとうまいにちがいない」と思い込みながら食べたが、苦手な人は食べられないだろうなと思う。

きりたんぽ鍋は、黒くて塩辛い出汁つゆが東北という感じ。野菜ときのこ類を大量に入れるのだが、芹(せり)を入れるのが「きりたんぽ」ならでは。芹は根っこの部分もきれいに洗って鍋に入れる。芹の根は、見た目にかなり抵抗感があるのだけど、食べてみたらシャキシャキしてて美味しかった。

肝心のきりたんぽは、うーん、思った通りの味だった。誰かが「これ、焼きおにぎりと同じ味じゃん」と言っていたけど。出汁にひたして食べると、なかなか美味しかった。

米をこんな風に加工して食べるなんて、誰が思いついたんだろう。日本の食文化の多様性はすごいなぁと思った。