読書会

mixi村上春樹コミュの企画で、読書会に参加した。課題図書は、『羊をめぐる冒険』。

読書会は学生のときによくやったし、数年前にも何度か参加したけど、いつも議論の方法に難しさを感じていた。時間が限られている都合上、「広く浅く」話すと物足りず、「狭く深く」話すと議論が広がらない。このジレンマは、司会の仕切りだけではどうにもならない。

その点、今回の読書会は進行がとても考えられていて、感心した。参加者が20人以上と多いので、基本的に4〜5人のグループに分かれて議論する。最初のお題は決まっていて、それについて話し合う。次に、ちょっとしたゲームをやってグループをシャッフルし、新しいグループで議論する。最後に、全員から希望のお題を5つほど募り、そのお題ごとにグループに分かれ、掘り下げて議論する。

オレは「羊男とは何か」グループに参加してみた。ここまでじっくり羊男について考えたのは初めてだった。なかなか、面白かった。

時間の管理もタイマーを使うなど徹底していて、ちゃんと時間通りに終了した。すばらしい。少し時間的に物足りないかなと思ったが、それは二次会でどうぞ......ということ。

二次会も楽しかった。いつも感じることだが、春樹好きの人は、「個」が確立されている人が多いように思える。また、面白い人たちに出会えた。

貴重な資料を見せてもらい、新しい発見もあった。村上春樹が、ラブクラフトやハワードを筆頭とするアメリカ幻想文学を愛読していたとは。たしかに、作中のグロテスクなキャラは、クトゥルー神話のモンスターに近い物がある。そうかー、あんなの読んでたのか。なんだか親近感がわいてしまった。