街角グルメ情報

金曜日。

どこでランチを食うかと迷いながら街を歩いていると、通りかかった雑居ビルの小さなドアから、数人の人が出てきた。ドアの向こうは、地下に降りる階段になっている。のぞいてみると、狭くて急な階段が、闇に向かって口を開けている。降り口にかかるのれんには、「うなぎ」の文字。

ここ、前から気になっていた鰻屋なのだが、今まで入る勇気が出ずにいた。人が出入りするのも、見たことがなかった。ところが今日は客がどんどん出入りしている。どうしたんだろうと思っていたら、看板に「大好評! ポークカレー(金曜日限定)」という張り紙が貼ってあった。

よし、ここは確かめてみよう。

意を決して、階段を下っていく。ドアを開けると......

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薄暗い蛍光灯に照らし出された、場末感全開の店内。そこは、カレーを食べる人たちで満席だった。ふたりのおばちゃんが忙しく立ち回って、カレーを配っている。厨房の中では、白Tシャツのおっちゃんが汗をかきながら巨大な炊飯器のご飯をよそっている。

席に座ると、おばちゃんが水を出してくれた。よく見たら、それはお湯割りを入れるコップだった。どうやら、グラスが足りなくなったらしい。

並カレーを注文した。340円。ふちが欠けまくった皿に盛られて出てきたカレーには、丼一杯分のご飯が入っていた。味の方は、可もなく不可もなく。意外とスパイシーで、おいしかった。めちゃめちゃコストパフォーマンス高いよ。

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食べていると、カレーの匂いの合間に鰻の蒲焼きの甘い匂いが漂ってきて、カオスだった。

いい店見つけたな。