木版画展

金曜日の夜、疲れて新宿駅の地下道を歩いていたら、木版画のポスターが目に入った。川上澄生の展覧会を世田谷美術館でやるらしい。これは行かなくては。

川上澄生の版画は昔から好きで、作品が豊富に収蔵されている栃木県立美術館にいつか行ってみたかったのだけど、ちょっと遠すぎるなと思っていた。それが東京に来ているのだから、見逃せない。

電車で行くつもりだったが、iPhoneでルートを探索してみると、うちから6kmしか離れていないのがわかった。チャリなら30分くらいだろう。チャリで行くことにした。

途中、梅ヶ丘の定食屋で食事。その後、ひたすら南西に向かう。初めての道を走るのはワクワクする。iPhoneで常に自分の位置を俯瞰的に確かめられるのが、面白かった。人工衛星から自分を見下ろしている感覚(実際それに近いことをやってるのだけど)。世田谷線上町駅、馬事公苑を経て、砧公園内の世田谷美術館に到着。

さっそく、美術館に入って鑑賞した......しかし、期待が大きすぎたのか、自分としてはもうひとつだった。好みの作品が少なかったかも。

でも、原画(オリジナルな版画)を見られたのは良かった。木版画特有の太い線、淡い色彩、柔らかいテクスチャが、目に心地よかった。後でミュージアムショップの画集を見たら、テカテカでがっかりした。あの紙の質感は、印刷では出せない。

帰りは同じコースを逆に走る。静かな住宅地が続く。不動産屋の看板を見ると、意外と家賃が安かった。世田谷線の沿線は穴場なのか? ちょっと惹かれる。

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