芦屋/同窓会

8月28日、快晴。

昼前、車で西宮北口に買い物に行った。昼飯を食べた後、風通しのいい座敷でごろごろしていた。あまりの暑さに出歩く気がせず。

夕方、少し陽が翳ってきた頃に、ちょっと車で出かけた。再読した『風の歌を聴け』の気分で、軽く海までドライブしてみたくなったのだ。気楽なドライブのつもりだったが、いつも暇な親父が「どこ行くねん」と言って、ついてくることになった。まぁ、親子の対話でもするか。

芦屋川にそって走り、テニスコートの脇を通り抜けると、もう海が見えてくる。気分は完全に「僕」である。

親父が新しい造成地を知らないみたいなので、橋を渡って行ってみることにした。

ここはまだ開発途中で、真新しい住宅地と原野のような空き地が混在している奇妙な場所だ。ここには日本初の「ゲーテッド・シティ」がある。住宅街の周囲に高い塀をめぐらし、頑丈なゲートで出入りを制限し、監視カメラで24時間警戒している。一部の住戸には専用船着き場があり、真っ白なクルーザー何隻も停泊している。

どんな人たちが住んでいるのかと、柵の外から目をこらしたが、ひとっこひとり見あたらなかった。白い屋敷と白い船、ちょろちょろとした植木だけが、潮風に吹かれていた。

Ashiya

暗くなる前に帰った。風呂に入ってから、また出かける。中学のときの同級生数人と飲む約束なのだ。実に、20数年ぶりの再会。

何も思い出せなかったらどうしようかと本気で心配していたのだが、顔を合わせて喋るうちに、だんだん記憶がよみがえってきた。誰それどうしてる?と名前が出るたびに、脳味噌の奥でがたがた引きだしが開いて、ほこりをかぶった記憶が出てくる。酒が進むにつれ、目の前のアラフォーな仲間たちに「14歳」が重なっていくような感じがして、面白かった。

O本くん、企画してくれてありがとうな〜

生粋の「宮っこ」たちと話しているうちに、忘れかけていた関西弁(西宮弁?)のスイッチがひさしぶりに入った。これでしばらくは、思考が関西弁になりそう。