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ふたつの写真展

今日は、友達に誘われて蜷川実花の個展に行ってきた。

新しい写真集「noir」の出版に合わせた作品展らしい。蜷川実花の写真は、気鋭の写真家として売り出し中のときに雑誌で見たくらいで、最近の活動はよく知らなかった。

清澄白河駅近くの倉庫ビル。巨大な貨物用エレベーターで上った先が、会場のギャラリーだった。

作品数は20点程度とこぢんまりした個展だったが、作品の魅力は十分に伝わってきた。

鮮やかな原色の色合い、融けるようにぼやけたフォーカス、温かみと冷たさを同時に感じさせる被写体は、まさに蜷川実花オリジナル。見応えがあった。

その後、階下の別のギャラリーをぷらぷら見て回っていたら、なんと森山大道の個展をやっていた。四つ切りサイズの写真が20点ほど、ずらっと展示されていた。

こちらは一転して、ざらりとしたモノクロ写真。数十年前の津軽地方の風景・人物が、独特の画角で切り取られている。構図が左に傾くのは、この人のクセなんだろうか。不安定ながら洒脱で、荒々しくも詩情を感じる写真だった。

今日はおそろしく対照的な作風のふたりの作家の作品を見て、色々と考えさせられた。

いい写真を撮るには技術が必要だが、「いい写真」以上のものを撮るには、技術を捨て、技術を突き抜ける必要があるのだと思う。

写真は奥が深い。