映画『ヒアアフター』

「死後の世界」……

見終わってまず思ったのは、「イーストウッド、マジなのか?」ということ。というのも、この作品は「死後の世界」の実存を前提にしているようにも受け取れるからだ。

ファンタジーとして「向こう側」を扱った映画はたくさんあるし、自分も嫌いじゃないけど、真正面からその実存を扱うのは……うさんくさいと感じてしまう。

監督のインタビューとか読んでないので、真意はわからない(読むのが怖い)。ただ、どうもそういう方向に進んでいるなとモヤモヤした気分で観ていた。そして、ラストシーンで呆然とした。どう解釈したらいいのか、今でもわからない。

その意味ではもう一度観たい。むしろ一度観ただけではわからない。

もっとも、主役の3人の演技は非の打ち所がない。演出も音楽も、素晴らしい。ドラマとして見応えがあるし、十分楽しめる作品だった。