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『下流指向』

前から気になっていた内田樹の『下流指向』を読んだ。90年代から顕著になったという「勉強しない子供」と「働かない若者」の問題について、「消費主体」「等価交換」「無時間モデル」などのキーワードをてこにしてザクザク切り込んでいる。快刀乱麻を断つがごとく、明快に論理が展開されているのだけど、何かひっかかる。これは、内田さんが分析の対象にしている世代に自分がぎりぎり含まれているからかもしれない。

この本の中で勉強しない子供/働かない若者が展開する自己正当化の論理は、自分が言葉にしていてもおかしくない気がする。「やりがいのある勉強」「やりがいのある仕事」という発想自体にもう間違いが含まれていると指摘されたら、やはり困惑する。というより、100パーセント理解するのは難しい気がしてきた。子供が義務教育を受ける前から対策しないとこの社会問題は解決できないと、今さら言われても。

もうちょっと調べて考えてみようと思う。

あと、日本国憲法には「国民は労働の義務を負う」ことが規定されていると初めて知った。無知を痛感。