奥秩父ツーリング(2013/5/25〜26)その1

金曜日、帰宅後ばたばたと準備して、就寝したのは午前1時近く。土曜日、朝5時に起きられず、6時に起床。曇り、肌寒い。
近所のスタンドでガスを入れたのち、中央道を西へ。案の定、渋滞中。心を鬼にしてすり抜けしまくる。
相模湖ICを過ぎると、急に車が少なくなった。このあたりから箱根・富士山方面に向かう人が多いのだろう。相模湖の出口は渋滞していて、ハーレー軍団が群れをなしていた。行き先は道志かな。
山梨県に入ると晴れてきて、寒さは解消した。道も空いていて快適。ただ、湿度が高いせいか遠くの山がかすんでよく見えなかった。双葉SAで展望台に登ってみたが、富士山はうっすらとしか見えず。
韮崎ICで高速を下りて、目的のキャンプ場に向かう。ルートはナビ任せだったけど、なかなかいい道を選んでくれた。県道23号、「増富ラジウムライン」。山裾につらなる段々畑や雑木林の中をのんびりと走る。田植えが終わったばかりの水田が空を映して、きれいだった。

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大きな橋を越え、川沿いの道に入ると、山が深くなってきた。ガソリンスタンドがあったが、まだ余裕があると思い、パス。実はこれが最後のスタンド、ガスを入れておくべきだった。
谷筋の道をひたすら登り、ラジウム温泉がある小さな集落を過ぎると、道に沿って渓流が見えてきた。大きな岩が重なる谷底を、絶え間なく流れる澄んだ水を見下ろしながら、木漏れ日の道を走る。エンジン音の向こうから、川の音、鳥の声、蛙の声が聞こえる。ときおり小さな橋を越えて、右岸から左岸へ、左岸から右岸へと、川を縫うように道が続く。うーん、すばらしいリバーサイドロードだ。

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お昼過ぎに、目的のキャンプ場に到着。ネットでもほとんど情報がないキャンプ場で、実際に見ると予想よりもはるかに狭くて驚いた。もっとも、誰もいないので問題はなかったが。
管理人の爺さんに利用料500円を支払うついでに、手頃なハイキングコースがないかどうか聞いてみた。瑞牆山はすぐ近くにそびえていたが、この時間からは無理とのこと。標高差が1000m近くあるので当たりか。バイクなら、近くの木賊峠に眺めのいい場所があるから、そこに行くと良い、と教えてくれた。
とりあえずテントを張り、荷物を下ろして一息。腹が空いたが、こんな所に食事処なんてないよな……と思っていたら、すぐ近くに「そば」の看板が出ていた。
古民家と山小屋がドッキングしたような、登山者向けの民宿。昼間は蕎麦屋をやっているようだ。庭先のテントの下で、盛りそばを頂く。山菜三種(わらび、山うど、野沢菜)がついて、700円。とくに、山うどの酢の物が美味しかった。

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食後、爺さんのお薦めスポットに行ってみることにした。荒れた舗装林道を走って登っていくと、東屋のある展望台に着いた。残念ながら、空が霞んでいて富士山は見えない。バイクを置いて、爺さんに教えられたとおり、笹藪の中の踏み分け道に入る。
今回は山を歩こうと思い、ライディングシューズではなく、トレッキングシューズを履いてきた。やはり、こちらの方が歩きやすいし、山道のグリップも良い。ただ、転倒時の防御力は弱いので、その辺のリスクをどう考えるかが悩みどころ。
細い獣道を15分ほど登ると、この峠のピークとおぼしき尾根に着いた。しかし、それほど眺めは良くない。爺さんは、唐松林を切り開いた展望台になっていると言っていたのだけど。ここから先の道は下る一方で、道の輪郭もあいまいになってきたので(ほとんど人が通らないのだろう)、引き返すことにした。風が冷たく、不穏な雰囲気の場所だった。

 

つづく。