京都
夏休み最後の日、実家から東京に戻る前に、阪急電車で京都に寄った。
なぜか、京都に来るのはいつも真夏。汗だくになるイメージしかない。学生のとき、修士論文のフィールドワークで足繁く通ったのも、夏だった。
しかし、今回の京都はいつにもまして暑かった。暑いというより、熱い。体温を超える気温と、猛烈な日射し。銀閣寺から南禅寺まで歩こうと思っていたけど、道のり半分で「無理!」とギブアップした。
ただ、お寺の緑の中に入ると、すーっと気温が下がるのを感じた。街には吹いていない風が流れている。東山の地形が風を呼ぶのだろうか。
やはり銀閣寺は良い。
浄土宗信徒として知恩院にも寄ったが、あの巨大なお堂は修理中だった。まぁ、メンテナンスは大事だし。ところで、あの傘はどうするのだろう。下手に触ると狐が怒りそうだし……
「一澤信三郎帆布」に立ち寄る。10年くらい使ったこの店のカバンが傷んできたので、新調したかったのだ。小さいショルダーバッグと、いかしたトートバッグを購入。
熱せられた道路をふらふらになりながら歩いていたら、祇園を通りかかった。強い日射しに白々と光る石畳と、堀を流れる浅い水の流れと、柳の葉の緑と、なんだか夢のようだった。倒れそうに強烈な、京都の夏。