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『一九八四年』

今週末は山登りをする予定だったのが、膝の調子が悪く、延期することに。一度調子が悪くなると、なかなか治らないから困ったものだ。

天気が良かったのでバイクで街に出て、屋久島でなくしたトレッキングポールを買い直した。なくてもよいかなと考えていたのだけど、やはり膝が壊れている自分には必要だと結論。地下街でチャーハンを食べて、帰る。

途中、カフェに寄った。今日中に読み終えたい本があったので。

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全体主義の恐怖を描いた古典的SFであり、「二十世紀世界文学の最高傑作」とまで賞されるこの作品を、今まで読んだことがなかった。書店で平置きになっているのを見かけたとき、表紙に「新訳版」とあったので、読んでみるかと手に取った(新訳は2009年初版)。

超大国の間で果てしない戦争が続く中、全体主義国家体制によって生活の隅々まで監視される異様な世界。平凡な中年男が奮闘するロマンとサスペンスにわくわくしていたら、突如として「寡頭政治と権力」についての長大な論文を読まされ、面食らっているうちに物語は思いもよらぬ方向へ。そうか、これが結末か。

呆然としながら巻末に進むと、トマス・ピンチョンが解説を書いていた。とてもわかりやすい解説で、面白く読んでると、結末に触れた部分で、作者オーウェルが残した仕掛けを種明かししていた。なるほど、それならば……

解説を含めて、とても濃厚な読書だった。 

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)