偽・同級生

2月14日、土曜日。行ったことのない小学校の同窓会に出席した。通ったこともなければ、足を踏み入れたこともない学校の同窓会に、同級生のふりをして参加するというのは、貴重な体験だった。

別に、身分を偽って潜入した訳ではない。

この同窓会の幹事をしていたのが、自分の中学校の同級生。彼は、中学から高校まで一緒だった自分を「小学校も同じだったはず」と思い込んで、人数に入れてしまったのだ。実際には、中学に上がるときに別の地域から引っ越してきたので、まったく縁もゆかりもなかった。

最初は参加を断ったのだけど、中学のときの同級生も何人か参加すると聞いて、参加してみることにした。どうせヒマだし、面白いかもしれないし。

行ってみると、やはりというか予想通りというか、知らない人ばかりだった。30年ぶりの再開に盛り上がる一同を眺めながら、ああよかったねと思いつつビールを飲んでいると、だんだん自分もその小学校に通っていたような気になってきた。結局3次会まで残って、楽しんでしまった。

それにしても、ずっと地元に残っている人が多くて、「地元」のにおいを強く感じた一夜だった。