雨中キャンプ
秋のツーリングシーズンの前に、この連休にテストを兼ねてキャンプツーリングに出かける予定だった。しかし、2日前の時点で全日程が雨になる予報が出た時点で、やる気が80%なくなった。一緒に行く友人たち(彼らはオートキャンプ)がいたので、キャンプ自体は決行することに。ただし、2連泊を1泊に短縮し、バイクをあきらめてクルマで行くことにした。
キャンプ場は、上伊那の四徳温泉キャンプ場。朝、出発した時点でもう雨だった。移動中、お昼かけて警報レベルの大雨になった。現地に到着したときには多少弱まっていたが、普通にざあざあ降っていた。
テント設営後に雨に降られたり、濡れながら撤収したりしたことはあったが、本降りの雨の中でテントを張ったのは初めてだった。通常の手順で張るとインナーテントがびしょ濡れになってしまうので、まずミニタープを張ってから、その下でテントを設営した。いつもの2倍くらい面倒くさく、2倍の時間がかかり、なおかつずぶ濡れになった(もちろんカッパは着ていたが)。
シングルウォールテントや、フライとインナーが一体になったテントなら、もっと楽なんだろうな。欲しい…
夜になっても雨は止まなかった。でも、友達が大きなスクリーンタープを持ってきてくれたから、中で食卓を囲んで食事したり、談笑したりできた。しかし、楽しみにしていた焚き火は断念。
一人キャンプで雨に降られたら、テントに閉じこもって簡単な食事を作り、少しだけ本を読み、さっさと寝るというのがいつものパターン。でも、それも楽しい。根本的に、自分は1人遊びが好きらしい。
友達にお休みを告げて自分のテントに入った後、どうしても我慢できず、寝袋の中でマンガを読んだ。ぽつぽつとタープを叩く雨音を聞きながら。この孤独感がよい。ただ、明かりが暗いので目が疲れてしまう。次回はKindleを持ってくるか。
翌朝は、小雨。設営時と逆の手順でテントを畳む。あらゆるものが水に濡れて、泥にまみれているが、クルマだと適当にまとめて乗っけておけばいいので楽だ。バイクの場合は、びしょ濡れのテントのパッキングにいつも苦労する。
当初は「千畳敷カール」に行く予定だったが、現地悪天候のため断念。代わりに、友達がネットで見つけた「赤そばの里」を見に行くことに。
民家が点在する田舎道の突き当たりに、森があった。泥だらけの駐車場にクルマを停めて、薄暗い山道を5分ほど歩くと、ぱっと視界が広がって一面の蕎麦畑が姿を現した。タイミングよく雨が上がり、一瞬、日が差した。
白い花をつける普通の蕎麦とは違い、赤い花を付ける特別な品種が栽培されている。まだ咲き始めの時期なので、ちょっと花がまばらな感じだった。
間近で見ると、意外とかわいい花だった。蕎麦の花って、こんな形をしていたのかー。
一面の花に誘われて、ハナアブがたくさん集まっていた。
それにしても、初めて訪れた上伊那郡、とても良いところだった。ここに住んでもいいかな。