猟の下見

11月2日。狩猟シーズンを前に、猟場の下見に参加した。

東京と山梨をつなぐ国道から、細く荒れた林道に入る。軽自動車で通るのがやっとの悪路。猟をやっている人たちが軽トラやジムニーを愛用する理由がわかった。しかも、先月の台風や大雨で路面が荒れまくっている。くたびれ気味の軽バンに乗って、ガッタンゴットン、苦労して進んで行くも、大きな倒木に行く手を阻まれた。大雨で増水した川に根元を削られ、倒れたようだ。

仕方なく、そこからは徒歩。でも、幸いそれほど距離はなかった。猟場に到着。

自然の木々が並ぶ、急斜面の谷間。藪や灌木がなく、見通しが良い。こういう場所は誤射の危険性が少なく、安全に狩りができるという話だった。

下草がまったく生えていないのは、シカに食べ尽くされたからだろうか。地面にはシカの足跡やフンが無数に残っていた。

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皆で斜面を登っていると、「ピィー」と、谷間にシカの鳴き声が響いた。なおも登ると、また鳴き声。猟師の人がこちらを振り返って、谷の奥を指さした。木立の向こうに、シカの白い尻がかすかに見えた。

これから、あれを狩って、殺して、食べるのか。まだ、実感がわかない。