緊急事態宣言前夜

2週間前、春分の日。快晴でポカポカ暖かく、桜も満開、家にこもるのがもったいない休日だった。特に用事はなかったが、街に出てみたくなって、立川に行ってみた。

3月以降、都内は自粛要請が定着して、繁華街の人影も少なくなっていたのだけど、この日は一気に賑わいが戻っていた。よく行くカフェに行ってみると、入店待ちの行列。こんなの初めてだった。

ランチを食べた後、何の気なしに家具でも見ようかという気分になり、IKEAへ。ここも大賑わいだった。まっすぐ歩けないほどの混雑。ゆっくり家具を見るどころではない。ミートボールが名物?のレストランも、イオンのフードコートかというくらい、人でごった返していた。10分で外に出た。

あの日は、確かにみんなの気が緩んでいた。僕もそうだ。桜は日本人の心を惑わせるのかもしれない。その結果が、東京での感染者急増につながり、それが新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言へと……

2月頃は、不謹慎ながらこの状況にテンションが上がっていたのだけど、ここまで長引くと、さすがに疲れてきた。3.11の震災の頃の心理状態に近づいてきた。

震災のときと違うのは、人と会えないことだ。いや、会うのは可能だけど、お互いにリスクを覚悟しなきゃならないという特殊な状況。どうしても、今回は止めておこうか、という感じになる。なかなか、しんどい。

先が見えないことも、しんどい。来週、何が起きるか予想できない。行く先に、巨大なバケモノが潜んでいるような不安感がある。ついつい気になって、テレビやネットで新型コロナウイルスの最新ニュースを追いかけてしまう。

まあ、ひとりでいくら心配しても仕方がない。なるべく開き直って、日々を過ごしていきたい……

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