宇宙へ

NHKスペシャル「宇宙飛行士はこうして生まれた〜密着・最終選抜試験〜」を見た。

最近、日本人の宇宙飛行士を扱ったマンガを読んでいたこともあり、過酷なことで知られるJAXAの最終選抜試験に興味があった。閉鎖環境実験施設で行われる試験の様子は、マンガで描かれていたのとほとんど同じだった。

最終試験に残った10人のうち、2人に密着取材をしていた。残念ながらこの2人は落選してしまったけど、彼らの「宇宙への熱意」を見るうちに、自分もそういう夢があったなと思い出した。

子供の頃から飛行機が好きだった。カラーイラスト入りの図鑑を一日中眺めたり、近所のプラモ屋に行って、戦闘機のプラモの箱のイラスト(いわゆるボックスアート)を何時間も見たりしていた。

でも、視力が悪かったのと、乗り物酔いがひどかったせいで、パイロットの夢は早々にあきらめた。代わりに目指したのが、"つくる方"、つまりエンジニアだった。

中学生になると、図書館で航空工学やロケット工学の本を借りるようになった。ターボファンジェットエンジンや、水素/酸素ターボロケットエンジンの美しさに夢中になった。

もっとも、数学がさっぱりできなかったので、結局そっちもあきらめることになったが......

落選した2人も、オレから見る限りものすごく優秀な人だった。彼らでさえ届かなかった。地表からたった400kmしか離れていないのに、その世界に行けるのは、選び抜かれた一握りの人間だけ。知力、体力、精神力、人間性、すべてを備えた人間だけが、人類に残された最後のフロンティアに挑戦できる。

彼らをうらやましいと思う一方で、莫大な国家予算がつぎ込まれたプロジェクトを個人として背負わなければならない重圧を考えると、大変だなぁと思う。もちろん、それに耐えられる素質があるから選ばれたわけだけど。

たぶん、オレは一生地表から離れられないだろう。まぁ、人類の99.99%以上はそうだろうけど。でもやっぱり、寂しい。

早く軌道エレベーター建設されないかな〜