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「のりぴー」と言われて思い出すのは、10年以上前に行ったポルトガル旅行。
ポルトに滞在したとき、海辺のユースホステルで同宿になった日本人グループ(といっても4人)の中に、島根出身の女の子がいて、「のりぴー」と呼ばれていた。ただ単に、名前が「のりこ」だという理由で。
3日しかいなかったけど、いい思い出になっている。
一方、本家「のりぴー」にはあまり思い出がない。
TVにはいっぱい出ていたし、本格派(?)の清純アイドルという認識はあった。でも、それほど興味はなかった。TVで見て、一瞬かわいいなと思って、すぐ忘れるという感じ。結婚して「アイドル」を辞めた後は、すっかり忘れ果てていた。
ところが、去年だろうか。ふとしたきっかけで、のりぴーと旦那の2ショット写真を目にした。驚いた。言っちゃ悪いが、もし道ですれ違いそうになったら遠回りしたいくらい、ダークな雰囲気を漂わせていた。なんでそういう方向に行っちゃったのかと、ショックを受けた。思い入れも全然なかったのに。
そして今回の逃走劇。
全盛期を過ぎて数十年、もはや単なる虚構として存在していた「アイドル」という言葉が、虚構にもならないくらい木っ端みじんに粉砕された感じがする。
ひとつの時代の終わりを感じた一週間だった......。