『バスカヴィル家の犬』

数か月前にNHK-BSでジェレミー・ブレッドの『バスカヴィル家の犬』を見たばかりだったので、ストーリーは頭に残っていた。

子供の頃にジュブナイル版のシャーロック・ホームズ全集で読んで以来、幾度読んだろう。新訳はヴィクトリア朝の古めかしい雰囲気を残しつつ、読みやすく仕上げてある。訳注は最小限。子供でも読めそうだ。

ただ、文章がクリーンになった分、おどろおどろしさが減った。読みづらい昔の訳の方が怖かったと思う。思い出補正かもしれないが。

シリーズ中、最も長い作品らしく、読み応えがあるのが良い。半分くらいホームズが出てこないのが寂しいが…

解説を読むと、意外なことが書いてあった。『バスカヴィル家の犬』は、歴史上最も多く映像化された文学作品だという。1904年にデンマークで製作された無声映画を皮切りに、これまで20本以上の映画やTVドラマが製作されたと。

さまざまな映像作品が紹介されていたが、一番気になったのが、1981年にソ連で製作された『バスカヴィル家の犬』。原作を忠実に再現し、ソ連映画ならではの美しい映像が盛り込まれた、2時間半におよぶ大作らしい。それなのに、セリフは全部ロシア語という…

日本語版のDVDもあるが、今は絶版なのか? 

 どこかでレンタルしてないかな。

 

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