屋久島旅行(1日目)
大阪空港(伊丹)は初秋の晴天に恵まれて、Tシャツでも暑いくらいだった。
ターミナルの一番端っこにある搭乗口に行くと、広い駐機場にぽつんと小さな飛行機がとまっていた。
ほんの少しだけ心配になった。
でも、小さい飛行機には小さい飛行機の良さがあった。まず、離陸時の加速がゆるやかで、体が座席に押しつけられる感覚が少ない。機体が軽いから、短い滑走距離でフワリと浮き上がる。あと、ターボプロップ(プロペラ推進)エンジンはターボジェットエンジンよりも騒音が少ないように感じた。屋久島まで1時間ほど、快適に過ごすことができた。
飛行機が屋久島に近付いてくると、窓の外は暗い雲で覆われてきた。窓に雨粒が走り始める。また少しずつ心配になってきた。実はこのフライト、屋久島空港の悪天候による視界不良のため、伊丹に引き返す可能性があるという条件付き運航だった。
雲が切れ、空港が見えると同時に、飛行機が大きく旋回して滑走路へのアプローチに入った。と思いきや、すぐにブーンと加速して再上昇してしまった。うわぁ、着陸できなかった。マジで引き返すのか?
機長のアナウンスによると、空港上空に低い雲がかかっていたため、着陸を断念したらしい。もう一度アプローチしても同じ状況だったら、引き返すとのことだった。
15分ほど上空で待機した後、再び着陸態勢に。さっきより雲は少なく、滑走路もはっきり見えた。祈りを込めて心の中で叫ぶ。行けぇ!
今度はスルスルと降下して、着陸した。やれやれ。
空港で1時間待って、路線バスで宮之浦へ。雨風とも強く、なかなかひどい天気。宮之浦ポートサイドYHに到着したのは、17時過ぎだった。