烏帽子岳
遅い夏休みの最後は、新しいバイクでキャンプツーリングの予定だった。しかし、天気予報では晴れそうな(雨が降らなさそうな)日が9/25の1日しかなかった。雨の中のキャンプにはうんざりしていたので、この日は久しぶりの山登りにあてることにした。今まで右膝の状態を考慮して山登りを控えていたのだけど、もう問題ないだろう。ガイドブックを見ながら、登る山を選ぶ。
久しぶりなので短時間で登頂できること、近場にあること、ソロ登山なので登山者が多いこと(いざというときに発見してもらえる)を条件に検討した結果、東御市の烏帽子岳に登ることにした。
しかし、急に思いついたので何も準備できず、地図も用意できなかった。まぁファミリーハイキング向けの山だし大丈夫だろうと、朝立ち寄ったコンビニでガイドブックのページをコピーして持って行った。
予報通り、天気は快晴。この時期としては気温も高く、風もない。ウインドブレーカーもいらないくらいだった。
久しぶりの青空の下、クルマを走らせて登山口まで一気に登る。窓全開で爽快な気分。でもバイクとすれ違うと、バイクのが良かったなと思ってしまう。
登山口の地図でコースを確認。今回は湯ノ丸山をスルーして烏帽子岳に登る、ぬるいコースである。
登山道は、キャンプ場へと続く林道から始まる。この林道、場所によっては地面が荒れているので、大型バイクでツーリングに来る人は大変かもしれない。
キャンプ場は湿原と森に囲まれた草原になっており、少し狭いが、なかなか素敵なサイトだった。ひっきりなしにハイカーが通るので、熊鈴がうるさいかもしれないが…
キャンプ場を過ぎると、登山道に。
ゆるやかな上りが続く。
30分くらい歩くと尾根に出る。
白い花には、夏が終わっても生き残っているハチやアブたちが群がっていた。
だんだん眺めが良くなってくる。
山頂が見えてきた。
やったぜ登頂!と思ってザックを下ろしたら、違った。もっと先に山頂が見えた。ここは「小烏帽子岳」というピークだった。
岩場登りは楽しい。一歩間違えると大変なことになるけど(写っている人は知らない人です)。
今度こそ登頂。地元のおっちゃんらで賑わっていた。
写真に写っている斜面はなだらかだが、この反対側は急に切れ落ちていて、ものすごい崖になっている。眺めに見とれてふらふらしていると、落ちかねない。けっこう危険だ。
崖から少し離れた岩陰に座っておにぎりを食べていると、後からやってきた家族連れが崖の上でレジャーシートを広げ始めたので、ハラハラした。その女の子が座っている30cm後ろは崖なんだけど……。
ちょうどお昼になった時刻で、下山した。
帰り、途中の分岐点で登りとは違う道を選んでみた。迂回して湿原を通り、キャンプ場に至るコース。歩き始めるとすぐに藪が深くなり、道が曖昧になってきた。こちらはあまり人が通らないらしい。鬱蒼とした森に入った。
道は続いていたものの、行けば行くほど笹藪が深くなり、道が見えなくなってきた。ガイドブックにも、登山口の案内図にも載っている道なのに、この状態とは、どれだけ人がこないのか。だんだん怖くなってきたので、引き返した。
湿原へはキャンプ場の側から簡単に入ることができた。あの道をわざわざ通る人がいないわけだ。
この森が色づいてきたら、キレイなんだろうな。
14時前、登山口に到着。
膝が痛くなることも(それほど)なく、無事に登り、下りることができた。雪が降る前に、また何度か登りたいな。