引っ越し

数えてみたら、人生12回目の引っ越し。

 

疲れるから一人暮らしはもう二度と嫌!と思っていたが、実家に戻って2年、だんだん息苦しくなってきた。去年から状況的にも出て行けそうな条件が整ったので、また一人暮らしに戻ることにした。

ただ、東京で優雅に一人暮らしするには収入が足りない。ので、以前から何度も来ていた長野県の上田エリアで暮らすことにした。部屋探しの時期が悪くて物件の選択肢があまりなく、中途半端に広すぎる部屋を借りることになった。家賃は東京の半分以下だと思う。

目の前が大きな川なので、眺めと日当たりは最高。だが、半端ない激流で、音がかなりうるさい。よく水墨画で、滝のそばの小さな家で仙人が暮らしている絵があるけど、こういう感じなのだろうなと思った。2週間ほど経って、ようやく慣れてきた。

大きなスーパーやホームセンターがいたるところにあり、巨大ショッピングモールも2つあるので、買い物には困らない。コンビニなど、嫌と言うほどたくさんある。本屋もあるし映画館もある。マクドナルド、モスバーガー丸亀製麺すき家、吉野屋、スターバックスタリーズなど何でもある。ただし、どこへ行くにも車が必要。

歩いている人や自転車をほとんど見かけないのは少々不気味だが、日本の郊外なら(いや、先進国の郊外なら)どこでもこんな感じだろうと思う。ただ、ちょっとコンビニ行くにも車を使ってるとガソリンの減りが激しい。自転車を手に入れたい。

今日は異様に暑かったが、冬はむちゃくちゃ寒そうだ。そのうち、コタツやストーブも必要になるだろう。どんな暮らしになるのやら。

いつまで、ここにいるのかなぁ。

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戦争の絵

兵庫県立美術館の企画展「1945年±5年 激動と復興の時代 時代を生きぬいた作品」を見に行った。引っ越しする前に、見ておきたかったのだ。

太平洋戦争でプロパガンダに利用された有名画家の戦争画から、前線に赴いた従軍画家のスケッチ、満州や台湾などの植民地を描いた絵画、そして大戦末期〜戦後に描かれた廃墟の絵など……思った以上にたくさんの絵があった。コンクリートで作られた彫像もあった。当時、金属が不足していたのでブロンズ像を作れなかったらしい。ある意味、貴重なものだ。

戦争画の展示室にあった解説によると、日本軍の調子がよかったのは大戦初期だけだったので、シンガポール侵攻など同じ主題の作品ばかり制作されたらしい。情けないというか、笑えるというか……

戦争画って、美術品としてどういう位置づけになっているんだろう。ふと気になった。大画面で緻密に描かれていて迫力はあるが、ちっとも心に響いてこない。たとえ藤田嗣治が描いたにしても。博物館や美術館の奥に収蔵されて、こういう企画展でしか日の目を見ないのだろうか。ちょっとかわいそうな気もする。

見ていて心に響いたのは、もっと地味で個人的な作品だった。満州に送られた兵士が家族に送った絵手紙、広島に原爆が投下された直後に教師が描いたスケッチ、水木しげるが復員前の療養中に描いた絵。その人だけの個人的な戦争が、その人だけの目線で描かれていた。すごく身近に、生々しく感じた。

今の時代なら、スマホで写真を撮ってSNSに上げるんだろうけど。絵という表現手段が使われたから、ここまで心に迫ってくるのだろう。絵を描きたいな、と思ってしまった。

(下の写真は、無駄にぐるぐる歩かされる美術館の階段 by Tadao ANDO)

https://www.instagram.com/p/BGQfJ5XPotk/

ドライブとFM

車の車検。割高なのはわかっていたが、面倒なのでディーラーに依頼してしまった。まぁ10年以上走っている車だし、しっかり見てもらおう。

代車は当初軽自動車の予定だったが、出払っていたらしく、新車のミラージュだった。モデルチェンジしたばかりの新型だ。ワクワクして乗り込んだ。

アイと比べると排気量が倍近くあるので、ものすごくトルクを感じる。ビュンビュン走る。ただ、どうも違和感があった。アクセルを踏み込んだとき、エンジンの応答がワンテンポ遅れるのだ。0.5秒くらい。アイではそんなことはないし、新車なので壊れているってことはないから、意図的なセッティングだろうと思う。

踏み込むと同時に加速を予測して無意識に体が前傾するのだけど(バイク乗りの癖だ)、車体が反応せず、あれ?と思ったときに加速し始める。そんなことを繰り返していたら、乗り物酔いのようになって気持ち悪くなってしまった。

ひょっとしたら、アクセルとブレーキの踏み間違いを防ぐ仕組みなのだろうか。その効果はあるだろうけど、自分には合わないなぁ。今後、ミラージュに乗り換えることはないだろう。

慣れない車を乗り回すのは気が進まなかったが、乗らないとどこにも行けないし、バイクは暑すぎるので、今日もミラージュで出かけた。いつもはカーナビにiPodをつないで音楽を聴くのだけど、代車のナビにはつなげないので、FMを聴きながら走った。

FMからは「DJマーキー」の軽妙なトークが流れていた。この人の番組は学生の頃から聴いているけど、今何歳ぐらいなんだろう?ラジオ局は変わったが、声の感じが全然変わらない。そして相変わらず、しゃべりも面白い。マーキーが若かりし頃、初めてロサンジェルスの街に行ったとき、空手家のふりをすれば襲われないだろうと思って、信号で立ち止まるたびに空手の正拳突きをしていたという小話には笑った。

そういえば、来月この街から引っ越してしまうのだった。このラジオを聴けなくなるのは、少し寂しいな(Radikoプレミアムを使えばいいけどさ)。

お好み焼き

ついつい、TVを見てしまう。エンドレスで伝えられる災害の映像。中継映像から流れるサイレンの音で、21年前の記憶が一気によみがえってきた。ああ、嫌だ……と思いつつ、TVを見続けてしまう。

こちらは、すっきりと晴れた、平穏無事な土曜日だった。こういう風にぼんやりしているときに、また地面が揺れ出すのだろうな。

花粉症がまだ続いているのでバイクに乗るのはおっくうだったが、バッテリーが上がらない程度には乗らなくてはならない。ただ、天気は良いし、乗り出してしまうと楽しかった。ただ、まだ膝には良くないようだ。1時間も乗れない。

 

先週、東京から来た友達と大阪に行った。ドートンボリ→通天閣という、べたな観光地巡りをやってみた。

通天閣は午前中にもかかわらずエレベーターが長蛇の列で、登るのをあきらめた。外国人観光客に人気のようだ。友達がお好み焼きを食べたいと言うので、スマホで検索していたら、偶然、子供のころに親に連れて行ってもらったお好み焼き屋を見つけた。

なぜその店に行ったのかは、覚えていない。新世界の商店街の外れにある、狭くて煤けた店だった。腰の曲がったお婆さんが巨大な鉄板の上でお好み焼きを焼いた。出来上がったお好み焼きをコテで切って食べると、すごく美味しいと思った記憶がある。

30年ぶりに訪れてみると、店は改装されてピカピカになっていた。屋号と看板だけが同じだった。焼いているのは、お婆さんではなく若い兄ちゃん。三代目ということなので、婆さんが初代だったのだろう。昔は大きな鉄板をカウンター席が囲んでいたのだけど、鉄板が小さくなり、テーブル席ができていた。

スタンダードな豚玉を注文した。熱々の鉄皿で運ばれてきた豚玉は、表面が香ばしくカリッと焼かれて、中はフワフワ。記憶の中の味と同じだった。

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春が来た

土曜日。愛車の三菱アイにリコールがかかっていたので、朝からディーラーに行く。

リコールの内容は、トランスミッションの部品の一つに不良があり、車が完全に静止していないときにシフトをパーキングに入れると破損する恐れがあるとのこと(そんな無茶なことはあまりやらないと思うが)。リコール自体は去年の暮れに発表されていたが、交換部品の生産に時間がかかっていたらしい。

ミッションを開けるので、大がかりな作業になる。1日、車を預けなきゃならない。面倒なので先延ばしにしていたら、さらにウィンカースイッチのリコールの連絡が来た。さすがに2件もリコールを放置するのはどうかと思い、代車を確保してもらって、車を持っていくことにした。

代車はekワゴンだった。ナビの操作がわからず、いらつく。テレビなんかよりラジオが聴きたいのに、切り替え方がわからない。関西ローカルのテレビ番組は、つまらん……。

朝からすっきりと晴れ、気温も上がり、桜咲く休日。絶好のバイク日和だが、膝が痛い、花粉症、取り回しが面倒……など走りたくない理由が頭に浮かんで、テンションが上がらない。道もやたらと混んでいるし。バイクに乗らずに桜だけ見に行くことにする。

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芦屋川の桜は、七分咲きといったところ。ささやかな桜並木なのに、人でごった返しているのに驚いた。市が「桜祭り」をやるようになってから、見物客が増えたように思う。屋台が出たり、バンド演奏などあるのは、賑やかなのはよいが、場所が狭すぎる。交通整理の警備員の大声ばかりが耳についた。

夕方、ディーラーに車を取りに行く。作業内容の確認後、近づいてきた車検の段取りを聞いておいた。また、金がかかるなぁ。

混み合う夕暮れの街を、家に向かって走る。乗り慣れた車は、やっぱり快適だった。

半年ぶりに

バイクに乗った。

 

膝の手術後、大型バイクに乗れる筋力が回復するまでの目安が6か月だった。自分の場合は回復が遅れ気味なのでもう少し待ってもよかったが、ガレージでほこりをかぶり、小さな蜘蛛の巣があちこちにくっついたバイクがかわいそうだったので、復活させることにした。

外しておいたバッテリーを 

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充電して

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乗せて

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復活。

 

いざバッテリーをつなごうとしたら、バッテリー端子のナットが1個なくなっていて焦った。「パーツがなくなって困ったら、あまり重要でないパーツを車体から流用するが良い」という教えを思い出して、ナンバープレート固定用のナットで凌いだ。

バッテリーをつなぐと、セル一発で何事もなくエンジンがかかった。最新のインジェクションはすごいな。一応、バイク屋に行って点検してもらったが、何の問題もなかった。

久しぶりのバイクは重くて怖かった。しばらく乗り続ければ怖さはなくなると思うが、今日はそもそもの問題、自分の体重とバイクの車格のミスマッチを再認識してしまった。サスペンションが沈まない……足つきが悪いし、乗り心地も悪い。

バイク屋にはローダウンを勧められたが、どうするかなぁ。女子より軽い体重ながら、長いバイク人生の中でローダウンしたことは一度もない。

もっとも、今日1時間くらい乗ったら膝が痛くなってしまったので、しばらく乗れそうにないが……

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スマホ修理

先月末のある日、503HWの動作がおかしいことに気が付いた。

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友達と飲んでいたとき、503HWでGoogleフォトを起動して友達に写真を見せた。友達は503HWを90度回して、横長の写真を横向きで表示しようとした。が、なぜか画面が回転しなかった。そのときは、うっかり画面を回転しない設定にしていたんだろうと思った。

後日、503HWを横向きにして写真を撮っても、横長の写真が撮れないことに気が付いた。横に寝た縦長の写真が撮れるだけ。これは画面の回転とは関係ない。あれこれ設定を調べてみたが、それらしい設定は見つからなかった。

上下方向を検知するセンサーが壊れているのだろうか。まあ、携帯電話・スマートフォンとしての機能性にはさほど影響しないだろう。このまま放置しておくか。

……とも思ったが、買ったばかりなのにすぐ壊れたのが、なんか悔しい。それに、契約のときに入らされた「故障安心パックプラス」をまだ解約していないから、初期不良でなくても無料で修理できるはず。ということで、最寄りのY!mobileショップに向かった。

ショップのお姉さんがサービスセンターの人と電話で話し合いながら、いろいろと試行錯誤してくれたが、やはり正常に動かない。最後の手段として、バックアップを取ってから端末を初期化してみてくれと言われ、その日は帰った。

翌日、SDカードにデータをバックアップして、初期化を実行してみた。結果は、同じ。画面は回転しない。

ショップに電話をかけて結果を伝えると、修理を依頼することになった。しかし、そのショップでは代替機がすべて使用中で、貸し出せないという。後で調べてみると、Y!mobileのSIMカードは、特定の機種でしか使えないように制限がかけられているらしい。代替機も、何でも良いとは限らないのだ。503HWは人気機種だから、対応する代替機も払底しているんだろう。

そこで、最初に503HWを購入した家電量販店にクルマで行った。聞いてみると、修理は受け付けるが、代替機は提供できないという。修理には平均で2週間ほどかかり、その間は携帯を使えなくなる。

他のY!mobileショップに行くという選択もあったが、代替機がない可能性が高いのは同じだ。それに、このあたりには駐車場があるY!mobileショップがないから、いったん家に帰って出直す必要がある。

まあ、2週間ぐらい携帯がなくてもいいだろ。そのまま、503HWを預けて帰ったのだった。

普段、肌身離さず持ち歩いているスマートフォンを置いて帰るのは、変な感じだった。なんとなく心細い一方で、身軽になって解放されたような高揚感もあった。携帯電話を持たない生活は何年ぶりだろう。初めてPHSを持ったのが1997年だから、19年ぶりか。

結局、修理は1週間で終わり、昨日受け取ることができた。診断結果は「フロントケースの機能不良」で部品交換、修理代金は0円だった。

修理に出している間、待ち合わせの予定や出先で連絡を取る必要がなかったので、特に困ることはなかった。スマホでゲームはしないので、暇をもてあまして難儀することもなかった。SNSのチェックは、家に帰ればMacタブレットでできる。

携帯いらんのではないか、と少し思った。

でも、何かこちらから連絡しなきゃならない事態になったら、確実に困っていた。公衆電話を探しても、ほとんど見つからなかったし。よく考えたら、電話帳も携帯の中にしかない。SNSのチェックも、家にWifiがあるからできるのであって、なければスマホに頼るしかない。

今の便利な生活を続ける以上、スマートフォンは「生活必需品」なのだろう。まぁ、たまに家に忘れて外出するくらいなら、良いかな。