篠山ツー
新品タイヤのならしをかねて、朝からミニツーリングに出かけた。雲が多いながらも、ところどころ青空が見える、まずまずの天気。
行き先は、学生の頃によくツーリングに行った篠山。何度も通ったせいか、15年以上経っているのにまだルートを覚えていた。高速や主要国道を使わず、交通量が少ない県道をちまちまとつないだ、のんびり走れるルート。山の新緑や、田植えが終わったばかりの水田を眺めながら、2時間ほどで篠山に到着した。
篠山城跡の駐車場にバイクを停めた。城跡を仰ぎ見ると、何か昔と様子が違う。行ってみると、15年前はただの草が生えた広場だった城跡に、巨大な日本建築が建っていた。焼失する前の篠山城を一部復元したらしい。これはこれで立派でよいものだが、昔の何もない城跡も別の風情があったような気がする。
篠山の街に行ってみる。学生の頃、篠山に来るたびに寄っていた大衆食堂……まだあった!
表にメニューを張り出したりして、ちょっと観光客向けの外見になっていたが、中に入ると昔と同じ無骨な内装のままだった。名物の「牛とろ丼」を注文。
スライスしたローストビーフをご飯に載せて、甘辛いたれをかけ、その上から「とろろ」をたっぷりかけた料理。トッピングのわさびが決め手。柔らかい牛肉、とろろ、味の濃いたれが絡み合って、絶妙な旨さなのだ。サービスの漬け物も、素朴な田舎の味がして美味しい。
これで満足。お土産に黒豆甘納豆を買って、帰路に。
帰り、道に迷ってツーリングマップル(ロードマップ)を見ていると、「多紀連山を見渡す古い道」というメモのある怪しい道を見つけた。すぐ近くなので、寄ってみることに。
昔から、集落の間を行き来するために使われていた道だろうか。地元の人しか使わないんだろうなぁ。路面はかなり荒れていた。路面に積もった落ち葉が雨でびちゃびちゃになっていて、タイヤがずるっと滑った。こういうとき、セローで良かったと思う。ちなみに、木が茂っていて眺望はほとんどなかった。
峠を下りていくと、「前方に網あります、注意してください」という立て札が立っていた。何じゃこりゃ?と思って進んでいくと、本当に網が張ってあった。
イノシシ除けか。バイクを降りて、網をよけて、バイクを進めて、網を元通りにしておく。後で気がついたのだが、近辺の畑はことごとく網で囲まれていた。大変だなぁ。
淡々と田舎道を走って、帰る。なんだかんだと、5時間ぐらい乗ってしまった。結構疲れた。