雪景色

2月29日、長野県の友達の家に遊びに行った。

当初は北信の豪雪地帯でスノーシュー遊びをする予定だったが、記録的暖冬につき、雪が全然ないとのこと。そこで、標高の高い菅平高原に行くことになった。北海道以外では国内有数の寒冷地だから、ここに雪がなければどこにもないだろう。

高速道路のインターを降りてみると、街にはまったく雪がなかった。天気もよく、春のような陽気。この時期、ダウンコートなしで過ごせるとは信じられない。

翌朝、クルマで山を登って菅平高原へ。標高1000mを超えると、ようやく雪が目に入るようになった。スキー場にも雪があった。ところどころ土が見えているが、スキーには支障がなさそうだ。

スキーに行く仲間と分かれて、菅平牧場のスノートレッキングコースへ。 

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積雪は10〜20cm。スノーシューを履くほどの深さもないが、まあ気分的なものだからね、などと言い合いながら準備する。気温は7℃もあった。暑くて、ダウンを脱いだ。

 

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広い牧場を1周して、1時間半ばかり歩いた。気持ちのよいトレッキングだった。これで、この冬の雪景色は見納めだな…と、思っていた。

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3月14日。狩猟サークルの巻狩に参加した。

前日の4月並の陽気とは一変して、真冬の寒さに。山奥に向けてクルマを走らせるうち、雨が次第にみぞれに変わり、雪に変わった。猟場に着くと、このとおり。

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この時期になって、南関東でこの雪景色を見るとは思わなかった。

前日までにそれまでの雪は完全に溶けていたようなので、早朝から昼にかけて降った雪が積もったことになる。20〜30cmの深さで、ふわふわの新雪が積もっていた。 

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急斜面の土の上に積もった新雪は滑りやすく、登るのが大変だった。コロナウイルス騒ぎでスポーツジムが閉鎖され、2週間ほど運動から離れていたので、余計にきつかった。開始30分でヘロヘロに。

猟の方は、銃手の1人がシカ2頭を発見して発砲したものの、外したとのこと。

猟は空振りに終わったが、最後の雪景色が見られてよかった。

独鈷山

11月12日、日曜日。友達と一緒に、上田市の独鈷山に登ってきた。

独鈷山の標高は1266m。広大な田んぼが広がる塩田平を囲む里山の一つだが、かつては密教の修行に使われたという伝説が残るだけあって、険しい山だ。

このあたりの里山は、ごつごつと「とがった」形をしたものが多いのだけど、独鈷山はその極め付けだろう。麓から見上げると、壁のようにそそり立って見える。今回のコースは水平距離にして2km弱しかないが、標高差は655mもあった。この前登った蓼科山よりもハードだ。

朝、車で友達を拾って登山口に向かったものの、いきなり迷う。道が狭くてわかりづらい。ちょっと戻って、川沿いの道へ。車一台分の幅しかない急坂を数分登ると、突き当たりに金網のゲートがあり、その脇に3〜4台分の駐車スペースがあった。

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ゲートの先にも広い駐車スペースがあったが、悪路を登るので四輪駆動じゃないと厳しいかもしれない。

こちらの登山口は山の北側に当たるので、この季節、ずっと日陰の中を登ることになる。寒い。苔むす沢に沿って登り始める。最初はゆるやかだが、だんだん坂がきつくなってくる。この山は、平らな場所がない……山頂まで、ずっと登り坂。

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沢沿いの道が終わると、つづら折れの猛烈な坂道が始まる。笑えるほどの急傾斜だ。しかも落ち葉が積もっているので、滑りやすい。

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やっとのことで稜線が見えてきた。

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崖っぷちに張り出した巨石を回り込むと、一畳ほどの広さの岩棚があった。足を踏み外したら終わり、スリル満点の展望台。塩田平の田畑の幾何学模様、紅葉した山々、目を上げれば雪を頂いた北アルプス。東に目をやると、浅間山八ヶ岳まで見渡せる、素晴らしい眺めだった。下の写真は、4枚合成したパノラマ写真。

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ただ、この展望台は危険なので、オススメしない。道のすぐ先に、もっと安全な展望ポイントがある。 

山頂は登山者で賑わっていた。東側の平井寺から登ってきた人もいた。あちらの方が楽なのかもしれない。 

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山頂から南側を見おろすと、いつも松本に行くときに通る国道254号線が真下に見えた。オモチャのように小さな車が日の光を反射して、キラキラ光っている。面白い眺めだ。今度あそこを通るときは、こちらを見上げてみよう。 f:id:charlie22:20171112112941j:plain

山頂から少し下った林の中で昼食タイム。コンロで湯を沸かしてインスタント豚汁、それとコンビニオニギリ。写真だと日差しで暖かそうに見えるが、気温4℃なので結構寒い。

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帰りは沢山池に下る予定だったが、友達と話しながら歩いていたら分岐を見落として、見当違いの方向に下りてしまった。すぐ気付いたものの、急坂を10分くらい登り返す羽目になった。

それにしても、大量の落ち葉。靴が埋まる。

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沢山池に向かうルートも、落ち葉で完全に埋まっていた。立ち木に巻かれたピンクテープを頼りに道を探すような状況。以前は稜線に並ぶ巨石群の上にルートがあったようだが、そちらは立入禁止になっていた。

岩を巻くように急斜面をトラバースする道がつけられているのだけど、人が通った形跡が全然ないのが不安だった。手持ちのガイドブックには、この新しい道の情報がないので、先の状況がわからない。友達はだいぶ疲れているようだし、安全を考えて、今回は登ってきたのと同じルートで下ることにした。

登りよりも下りの方が滑りやすく、何度かすっ転びそうになった。一気に600mも下ると、さすがに膝が笑った。ここは本当に、修行の山だな。

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蓼科山と不思議な猫

天気がよく、空気が澄んでいる朝には、自宅のベランダからこの山のてっぺんが見える。整った台形の、きれいな山頂。洗濯物を干しながら、いつか登らないといけないなと思っていた、蓼科山

今年中には登ろうと決めていたものの、気が付けばもう10月。眺望の良さで知られる山なので天候のよい週末を狙っていたのだけど、なかなかタイミングが合わなかった。三連休の最終日、天候も体調も整ったので、やっと登ることができた。

選んだルートは、一番楽な御泉水コース。登山口の駐車場が混むという情報を得ていたので、早めに自宅を出たのだけど、途中で手袋を忘れたのに気が付いた。急遽、白樺湖のローソンに寄り道していたら、到着が9時前になってしまった。2つの駐車場はもう満車。しかたなく、路肩の細い空き地に車を停めた。数日前の雨で泥沼のようになっていたが、四輪駆動だから大丈夫だろう。

一の鳥居をくぐって、登り始める。最初は森の中の緩やかな登りが、次第に急登に。とにかく、ずーっと登り続けで平地がない。山だから仕方ないけど。

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登りがキツいことはわかっていたから、今回はトレイルランニング用のシューズを履いた。いつもの登山靴と比べると、羽のように軽い。登り自体がしんどいことに変わりはないが、脚の筋肉への負担は確実に減る。ほとんど休むことなく、一気に中間地点の将軍平まで登ることができた。ここまで1時間。

 

蓼科山荘の前で一休みした後、山頂に向けて出発。ここから、本当の急登が始まる。立ちはだかる岩の数々を、両手両足を使ってよじ登る。わざわざ手袋を買いに行った甲斐があった。

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体はしんどいが、楽しい岩登り。

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30分後、山頂に到着。自宅からよく眺めていた山の上は、想像とは全然違う世界だった。こんなに岩だらけの場所を見たのは、生まれて初めてだ。

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巨大な岩の間には深い隙間があり、危険だ。慎重に飛び移りながら、先に進む。スマホで写真を撮るときも、ヒヤヒヤした。岩の隙間に落としたら回収不可能だ。

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円形の山頂をぐるりと一周し、ど真ん中にある蓼科神社奥社に参拝した後、八ヶ岳を眺めながらお握りを食べた。

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今回使ったトレランシューズ。その軽さには大きなメリットを感じたが、今回の蓼科山には不向きだった。土や砂利の地面にはよくグリップするのだけど、岩の上では滑ってしまうのだ。いつもの登山靴は粘りつくように岩にグリップするので、感覚の違いに戸惑った。帰り道、濡れた石で滑って尻餅をついてしまった。

この靴は使える状況が限られそうだ。うーむ、軽くて滑らない登山靴が欲しい……。

 

帰り、山小屋泊の気分を味わおうと、蓼科山荘でティーブレイク。

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下山後、長門牧場に寄った。蓼科山がよく見えた。

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あんなところまで登ったんだなぁ。七合目まで車で登ったにせよ…

 

ところで、今回も山の不思議に出会った。いや正確には「山」ではないのだけど、自分の中では「山の不思議」。

車で登山口に向かう途中、対向車線で猫が死んでいるのを見かけた。夜のうちに、車にひかれたようだ。こんな辺鄙な田舎道で車にひかれるとは、不運なヤツだ。

下山後、車で家に向かっている途中、目の前を猫が横切った。体の大部分が白色で、頭とお尻に薄茶色のぶちがあり、しっぽがシマシマ模様になっている。朝、死んでいた猫とまったく同じ柄だった。

あれー?と思いながら、通り過ぎた。別に怖くはないが、気になった。

翌日も、仕事をしながら、その猫のことを考えていた。そして、ふと思い当たった。この問題を客観的に検証する手段があるじゃないか。ドライブレコーダー。それに気付いたとき、初めて怖くなった。もしも記憶違いじゃなかったら、どうしよう?

緊張しながら、ドライブレコーダーの映像をチェックした。

その結果。確かに、道に横たわる白っぽい猫の死骸と、道を横切る白っぽい猫の姿を確認できた。しかし解像度の問題で、体の模様まではわからなかった。とくに道を横切る猫は記憶よりも遠くにいて、レコーダーの広角レンズではゴマ粒ほどにしか写っていなかった。

一度死んだ猫が生き返り、9時間後に20km移動して悠々と歩く姿を見せたという怪異の可能性は、ゼロではない……ということか。そんな奇跡が起きる理由も意味も、まったくないけど。

花と虫

まもなく終わる、この夏。

せっかくなので、ちょこちょこと撮影していた花と虫をまとめてみた。

ネットと図鑑を使って調べてみたが、大変だった。2時間以上かかった。しかも、わからない花がたくさん(>_<)

 

■エゾノリュウキンカ新潟県・笹ヶ峰高原)

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■イワカガミ(群馬県・本白根山

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ミネズオウ群馬県・本白根山

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■ツルシロカネソウ?(群馬県・本白根山

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■トキワハゼ(新潟県・笹ヶ峰高原)

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■イブキトラノオ群馬県野反湖

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ハクサンフウロの蜜を吸うムシヒキアブ?(群馬県野反湖

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■正体不明の甲虫…(群馬県野反湖

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ニッコウキスゲ、そのほか(長野県・車山)

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カワラナデシコ(長野県・車山)

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■コボタンヅル?に夢中のオオマルハナバチ福島県・南会津

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ナツアカネ(長野県・蓼科)

大群で飛んでいた。

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■イワインチン(長野県・東篭ノ登山)

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■エゾリンドウ(長野県・東篭ノ登山)

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ゴゼンタチバナの実(長野県・東篭ノ登山)

その気になれば食べられるらしい。

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■ドクベニタケ?(長野県・東篭ノ登山)

食べちゃ駄目な気がする。

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マツムシソウに群がるジャノメチョウとクジャクチョウ(長野県・池ノ平湿原)

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■ヤナギラン(長野県・池ノ平湿原)

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ノアザミの蜜を吸うナミハナアブ(長野県・池ノ平湿原)

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■ニラの花に潜り込むコアオハナムグリ(長野県・近所)

お気に入りの昆虫なのにピンボケ(>_<)

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写真はすべてOLYMPUS TG3とスマホHUAWEI P9)で撮影したが、改めて見てみるとピンボケが多いし、画質も残念な感じ。まともなマクロ撮影ができるカメラが欲しくなるけど、重いからなぁ。

良いカメラを使いたい、しかし山に持って行くのはしんどい……このジレンマに、かれこれ1年以上悩んでいる。

 

参考:

日本の昆虫1400 (1) チョウ・バッタ・セミ (ポケット図鑑)

日本の昆虫1400 (1) チョウ・バッタ・セミ (ポケット図鑑)

 
日本の昆虫1400 (2) トンボ・コウチュウ・ハチ (ポケット図鑑)

日本の昆虫1400 (2) トンボ・コウチュウ・ハチ (ポケット図鑑)

 
日本産マルハナバチ図鑑

日本産マルハナバチ図鑑

 

夏到来

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厳しい冬を乗り越えて、体が寒さに順応したのを実感していたのだが……暑くなってくると、逆にそれがアダになった。6月になって気温が上がってくると、体がついていかない。完全に夏バテ。

夜の暑さでほとんど眠れず、ストレスのせいか胃酸過多が再発して、吐き気と下痢に悩まされた。薬を飲みつつ、意識してたくさん食べるようにしたら、なんとか復調してきた。やっと暑さにも慣れてきて、眠れるようになった。

しかし、夏を楽しもう!という気持ちがわいてこない。梅雨だというのにほとんど雨が降らず、鬼のように照りつける太陽にうんざりしている。山登りに行けば涼しかろうと思うが、ガシガシ登るにはパワーが不足している感じ。体力的にも精神的にも。まぁ、準備だけでもしておくか…

しばらく投稿をさぼっていたので、写真でここ数か月を振り返り。

 

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6月4日、松本の老舗カフェ「まるも」を訪問。良い街に良いカフェ。松本に住むのも、良いなぁ…

 

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6月11日。体調が悪い中、少しでも自然を見たいと思い、新潟県妙高市の笹ヶ峰高原までドライブした。まさに別天地。素晴らしく美しい場所だった。

 

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6月18日。友達に誘われて草津の本白根山を2時間ほどトレッキング。天候はいまいちだったが、涼しいのはよかった(むしろ寒かった)。途中から濃霧になって、本気で道に迷いそうになった。

 

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7月9日。暑いから高原でハイキングしよう!という企画で、群馬の奥地にある野反湖(のぞりこ)へ。恐ろしく山奥にあるダム湖なのだが、トレイルがきちんと整備されていて、景色も良く、ハイキングには最高の場所だった。ただ、この日はめちゃめちゃ暑くて参った。標高1500mなのに。

湯ノ丸山〜烏帽子岳

太郎山に登った翌日の4月23日。勢いで、湯ノ丸山を目指したのだが……

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この有様。場所によっては50cmくらいの残雪が残っていた。アイゼンを持ってこなかったので、とても登れず。あきらめて撤退した。

今年は、例年よりも残雪が多いらしい。他の山でもそういう話を聞いたから、長野県全体がそうなのかも。

5月に入ると、上田市内から見える烏帽子岳の山頂付近も雪がなくなった。

そして今朝。早朝は山の方に雲がかかっていたが、10時近くになると晴れてきた。急遽、ザックに荷物を詰め込んで、車で山に向かう。

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この通り。すっかり雪がなくなった。ただ、森の様相は春を通り越して初夏になっていた。春らしい花がまったく見られず、残念。

今まで烏帽子岳に登ったときは、湯ノ丸山を迂回したが、今回は登ってみた(上の写真で正面に見える丸い山)。予想していたとおり、なかなかの急登だった。

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大した距離ではなかったが、運動不足の体にはしんどかった。疲れて何度か立ち止まってしまった。

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登山口から1時間で登頂。

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火山岩に覆われた丸い山頂は見晴らしがよく、気持ちよかった。吹き渡る風は、寒いくらいだった。

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正面に見えるのが、烏帽子岳の山頂。余力があったので、連続で登ることにした。

 

急な下り道を降りて、また登り返す。登り始めたとたん、脚が重い……。予想外に疲労がきていて、きつい。トレッキングポールを取り出して、這うように登る。湯ノ丸山から1時間半かかって、烏帽子岳に登頂。

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東の方は雲海っぽくなっていた。正面奥に見えるのが、たぶん根子岳。来週にでも登ろうかと考えていたのだけど、まだかなり残雪があるように見えた。

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賞味期限切れのシーフードヌードルが家にあったので、持ってきた。今回はガスコンロを持参せず、最近購入したモンベルの「アルパインサーモボトル」でお湯を持ってきたのだけど、普通にラーメンを作ることができた。今後は、これで十分だな。

中途半端な時間だったせいか、山頂には誰もおらず、自分一人だった。カップラーメンを食べている間も、誰も来なかった。静かすぎて、ちょっと怖い。人がいないと、山はこんなに静かなんだな。

東からわいている雲が気がかりだったので(天気予報では雷注意報が出ていた)、さっさと下山することにした。

キャンプ場の近くまで降りてきて、「そういえば、クマ注意の看板が出ていたのはこのあたりだったな。クマ怖ええな。」とか考えているそのときに、突然、前方の笹藪からガサガサと音がして、何かが飛び出してきた。

心臓が止まるかと思ったが、飛び出してきたのは大きな鳥だった。キジのようだが、色が違う。頭から首までが赤みがかった茶色で、背中が斑入りの灰色だった。一瞬のことで写真を撮る暇もなく、また藪に飛び込んで消えてしまった。

調べてみると、どうやら「ヤマドリ」の一種らしい。珍しい鳥のようだ。

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ヤマドリと出会った笹藪。

今回は目を惹かれる草花や昆虫と出会えなかったのだけど、最後に珍しい動物に出会えて、ラッキーだった(ツキノワグマじゃなくてよかった)。

春の山

この地にも、ようやく春がやってきた。

川を泳いでいたマガモの群れが去り、ツバメがやってきた。桜が咲き、すぐに散り始めた。いつも仰ぎ見ている浅間連峰の山々も、だいぶ雪が減ってきた。よく見える烏帽子岳の山頂付近は、ほとんど雪がなくなった。そろそろ、登れるかな。

4月22日。山の山頂でだけ開店するレアな古本屋が、上田市の太郎山で開店するというので、急遽行ってみることにした。太郎山は、上田市民に親しまれている市民の山らしいが、自分は初めて登る。上信越自動車道の太郎山トンネルはしょっちゅう通っているのだけど。調べてみると駐車場がないようなので、バイクで出撃することに。

天気は快晴。日差しが暑いくらいだったが、バイクで走ると寒い!登山口に着くまでに、体がすっかり冷えてしまった。表参道登山口にバイクを停めて、登り始めた。

こちらのルートは、登り口からいきなり急登が続く。ひたすら、淡々と登り続ける。お昼までに山頂に着かなくてはならなかったので、気合いを入れて歩いた。冷えていた体も、あっという間に汗だく。

登山道のあちこちに、可愛らしい紫色の花が咲いていた。

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調べてみると、ツボスミレの一種らしい。

ほぼ休まず歩いて、1時間ちょいで山頂に到着。

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あった。山の上の古本屋。

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soma-books.com

なかなか良い本が揃っている。ポカポカとした日差しの下、しばらく本を読ませてもらった。欲しい本が何冊もあり、迷った末に、クラフト・エヴィング商会の『犬』と、スウェン・ヘディンの『さまよえる湖』を購入。

帰りは、「裏参道」を下って帰った。こちらのルートは、比較的傾斜の緩い林道が続く。あまり眺望はないが、色々な鳥の声が聞こえて、自然を感じられる道だった。

道の外れにカタクリの花を見つけた。

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この谷間にはかつて鉱山があり、集落もあったという。今は、鉱山の跡と伝えられる穴ぼこが谷の向こう側に開いているだけ。

林道を下まで降りると、きれいな沢が流れている。林道の脇の、斜面から湧き水がしみ出しているところで、おばさんが山菜を採っていた。ただの草にしか見えなかったが、聞いてみると、おひたしにして食べるという。草の名前を聞いたものの、忘れてしまった。

15分ほど歩いて、表参道の登山口に戻った。いい感じの山歩きだった。