ビュールレ・コレクション展

印象派の絵画が大好きな自分。所用のため上京したついでに、新国立美術館の「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」を見に行った。

今回の展覧会の目玉は、ルノワールの「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)」と、モネの「睡蓮」の大作。 

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「絵画史上、最も有名な少女像」という触れ込みの「イレーヌ」は、画集などで見るよりも繊細で、はかなげな印象を受けた。少女の成長過程の一瞬を凍結したような、刹那的な美しさというか。ルノワール独特の輝くような白も、この絵に関しては、生命感よりもか弱さを感じさせる。少し不安げな表情のせいかもしれない。それはそれで、よいのだけど。

 

今回スイスからやってきた「睡蓮」は、モネの最晩年に描かれたものの1枚らしい。画面の左下に塗り残した部分があって、ここで力尽きたのかなと悲しい気分になった。

 

あと印象に残ったのは、ゴッホの自画像。他の画家の自画像からは表現者としての自負や野心がにじみ出ていたのに、ゴッホの自画像からは不安や自虐が感じられた。素晴らしい絵画だと思うけど、あまり自分の身近には置きたくないような……なかなか、強烈なインパクトのある作品だった。